諦めない人間関係~ある社員のつぶやき
昨日、たまたま目にしたある派遣社員の「つぶやき」に、組織の問題がまさにここにあると考えました。
そのつぶやきとは・・・
なんかね、最近派遣先の会社の中に歪みを感じていて、あまり良くない(私にとって)人間関係の影が;^_^A
パートやって胃に穴開けても仕方ないからそろそろ撤退準備かな
会社辞める時の理由の9割が人間関係で、でも周りには気付いて貰ってなくて、辞めると言うと「なぜ?」って驚かれることが多いんだよね;^_^A
今の自分の立場とか時間とかお金とか全ての言い訳を封印したとき、今の私は何をしたいんだろう??
会社を辞める理由のほとんどが人間関係
彼女の言う会社の中の歪みとは、どんな状態なのでしょう。歪みとは、正常なカタチが変形してくることでしょうから、この組織の中の風通しは、少しずつ悪くなっている状態でしょう。
また、以前から会社を辞める理由のほとんどが「人間関係」ということなので、彼女はいつも周りとの関係を平和に保つために、自分が「我慢する」ことで、問題に蓋をして来たのかもしれません。
また、部下が「辞めたい」と言い出すまで、上司は部下の心の変化に全く気付いてなかった、あるいは気付いても気付かぬ振りをしてきた・・こんなケースがとても多いのも現代の大きな問題かと考えます。
この彼女の場合、「そろそろ撤退準備」と言っていますから、いつも人と人の関係に疲れてくる潮時というものがあるように思いますね。これは実際に話を伺っているわけではないので私のあくまで推測です。
まず問題はニつ、一つは上司が部下に興味がないこと。特に、部下の特性を理解できてないこと。二つ目は、部下にとっても自分を分かって貰う場(機会)がないこと(自己開示のチャンスがないこと)
部下に興味がない
上司は、自分の都合の良いように動いてくれることだけが優先して、じつは部下も感情の生き物だということを見逃しがちです。性格や行動パターンも皆それぞれに違った特性を持っています。それを理解することなしに、健全な職場環境は作ることはできないでしょう。
先ほどのつぶやき内容では、上司からの日頃の声掛けはなかったようですし、ましてや部下から「辞めたい」と言われて初めて、部下の心の声に驚くようでは、「信頼関係」を築く以前の問題がありそうです。
どうせ私のことは分かって貰えないと諦めてないか?
また、このような職場環境だった場合、部下が上司に相談を持ち掛けるというのがなかなか難しかったかもしれませんが、部下も自分の事を理解して貰う勇気と努力が必要だったのではないでしょうか。
人間関係のストレスを理由に、いつも「会社を辞める」ことを繰り返すことは、根本解決にはならないように思えてなりません。
組織の意識改革が必要!
組織としての対応として、社員の「自己開示の場」を作ること、分かりやすく言うと、「心の内側を開く場」を作ることをお勧めします。
職場での社員同士の自己理解と他者理解に関しては、Enchanteのサイト内のebookを参照してください。(無料ダウンロード可能です)
職場全体で、社員同士の特性を認め合うこと、そして互いに受け入れることで、円滑なコミュニケーションに繋がります。
「報告・連絡・相談」これがスムーズに流れるには、職場の信頼関係がベースになります。困ったことが報告できない、相談できないのでは、社員は独りでストレスを抱えていくことになります。企業成長の一番の原動力は「人材」ですから、社員のやる気がアップするような人間関係作りを優先してはいかがでしょうか。